あたしポンコツアンドロイド

‪急ぎ足の私の耳に、雨音に混じり微かな猫の鳴き声が届いた。見遣ると生垣の下に、おそらく母猫に捨てられたであろう子猫がいる。

雨で体温も下がり、命の危機に瀕していることを本能的に察しているのか、悲痛なまでに鳴き続けている。

運の悪いことに、通りがかったのは社員アンドロイドとなってしまった私だ。他の誰かが通っていれば。…始業時刻が迫る中、微かに残った心で猫を雨のできるだけかからない場所に移動させ、燻る心を揉み消すようにその場を去った。‬

猫の生死は知るべくもない。